今年の夏は例年より、テレビや出版物の靖国神社や戦犯の特集が多かったのではないでしょうか。
そんな夏に私の読んだ本は、小林よしのり著「いわゆるA級戦犯」(幻冬舎)や「人間魚雷 回天」(ザメディアジョン)他、戦争関連の書籍が多かったと思います。「いわゆるA級戦犯」は漫画なのですが、今までのテレビや雑誌などの切り口とは違って、分かりやすく客観的に終戦、戦犯を描いてある気がしました。
ニュースや新聞でA級戦犯の文字を見ると、その戦犯と呼ばれた人たちが物凄く悪い人達に感じ、まるで人間ではない様な印象を持っていたのですが、それは間違いであると気づいたのです。
確かに戦争はいけない、しかし世界中から戦争が無くなっていないのも事実です。
現在は平和である日本では、悲惨な戦場の状態、難民になった人々の悲痛な叫びは、理解しがたい状況のように思えます。テレビを見ているだけでは、なかなか気持ちの中までは伝わって来ないのが事実でしょう。
しかし、身近に戦争を体験し、それを話してくれる人が、沢山いるのも事実だと思います。日本は高齢化社会なのですから、こちらから聞こうとすれば、ゆっくり具体的にわかり易く話してくれる方は多いのではないでしょうか。
実際、当店に御来店いただいているお客様から、そんな貴重な体験を話していただいた事があります。こんな受身の態勢で居る私でさえ、あまり聞けない体験談が聞けたのですから、これからはもっと意欲的に、戦争の事だけではなく私達の体験していない、終戦直後のはなしや高度成長期の日本のこと等が聞ければいいなぁと日々考えております。
靖国は、国家が作り上げた象徴的な神社かもしれません。しかし実際に戦場で亡くなった人たちにとっての「靖国」は「家族の待つ家に帰りたい」という、ごく当たり前の気持ちを「靖国で会おう」と言い換えていたように感じるのです。
そんな言葉を二度と使わないように、これからの日本をどうすれば良いのか、ゆっくり、しっかり考えて生きていきたいと思います。
(三成堂書店そごう店 石津剛)
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