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『四度目の氷河期』

2006年10月20日

 主人公のワタルの人生というプリズムを通して、荻原さんはいろんなことを私たちに訴え かけてきます。 Photo_144

普通ってなんだろう。

孤独って?

常識とは?

偏見とは?

差別とは?

 それが悲壮感もなく、やるせなさもなく読めるのは、やはり荻原さんならではのユーモアと暖かい文章以外の何物でもないと思います。

 物語の冒頭からクロマニョン人のミイラに向かって「父さん」なんていうシーンだから、突拍子もない設定で最初はどんなふうになっちゃうのかなって不安になったけど、泣けて笑えて考えて、そしてほっと息をついで最後のページを閉じるその瞬間にとても幸せな気持ちになれる、そんな本です。

 またひとつ宝物が増えた気分です。

出版社:新潮社
書名:四度目の氷河期
著者:荻原浩
定価:1,890円(税込み)

(三省堂書店八王子店  小松崎敦子)

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