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せかいと日本

2007年4月10日

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 朝日健太郎さん  プロビーチバレーボール選手
あさひ・けんたろう=元バレーボール全日本男子代表の大型アタッカー。2002年にビーチバレーに転向。05年にはジャパンツアー年間優勝を果たす。現在、オリンピックへ最も近いビーチバレー選手として注目されている。

 本の世界や、その書かれた作品の中に、私は「日本」というキーワードを見出す傾向があるようです。さらに、自分が日本人であることを肌で感じることができる本を好むみたいで。

 私は競技者として、もう何年過しているのかな……。ざっと20年近くか……。この年齢を迎えて強く思うようになったこと、それは「外国人選手と自分とはどこが違うんだろう」っていうこと。

 1年中、世界中でビーチバレーの試合をして、勝った負けたの毎日。やっぱりその度に思うんだよなぁ、外国人をもっと知らなきゃって。裏を返せば、日本人である自分をもっと知らなきゃって。

 そんな私に、いい切り口をこっそり教えてくれた本。集英社新書『憲法九条を世界遺産に』(太田光・中沢新一著)。この中には、日本の背景を見た気がしました。それに、太田氏と中沢氏との掛け合いのリズムがいっそうこの本を面白くしてくれる。

 日本の一端を知ること、それが世界と戦うための糧になるんです。今こそ憲法改正だ! と、メディアを通じてよーく聞こえてきますよね、最近。自分とは縁遠いものだと、正直聞き流してた……。

 しかしこれを読んで、この騒ぎの向こう側にある扉が少しだけ見えて、それを知ることで日本の歴史を感じ、さあこれからどう進もうかと模索している日本に気がついて、読んでいるうちにぐいぐい引き込まれていきました。

 一番印象的だったのは、宮沢賢治とのつながり。人間は気がつかないうちに、どこかへ導かれる生き物なんだなあって。自分を知るってことは、案外難しいんだぞって教えられました。この発見を私は競技に活かしたい。そう思える1冊です。

Photo_301出版社:集英社
書名:憲法九条を世界遺産に
著者:太田光、中沢新一
定価:693円(税込み)

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