最初の数ページを読んだだけで泣いてしまいました。
本当は私の拙い文章で作品の良さを落としてしまうのではないかと心配なのですが素敵な作品を多くの方々に読んで頂きたくて今回はこの作品を選びました。著者の原田マハさんは原田宗典さんの妹さんで、第1回「ラブストーリー大賞」を受賞されています。ラブストーリー大賞受賞作の『カフーを待ちわびて』も良かったですが、『1分間だけ。』はそれを越えたと思います。
ストーリーは女性誌の編集者の藍、恋人の浩介、そして飼い犬のリラの中で展開していきます。前作同様、状景描写がすばらしく行間から季節の移り変わりが目に浮かんでくるようです。人間の気持ちの表現や心のひだも原田さん独特の表現でよく伝わってきます。また犬のリラの喜びや悲しみも上手に文章に描かれています。
動物を飼っている人は誰でも「あー、こういう事あるな」と感じるはずです。動物の命の大切さ、尊さを改めて思いださせてくれました。やがてやってくる恋人との別れ、それに追い討ちかけるようにリラとの別れもやってきます。
こんなに号泣してしまった小説は久し振りです。悲しいけれど大きな愛に満ち溢れた素敵な作品です。さてタイトル「1分間だけ。」の意味は?
出版社:宝島社
書名:1分間だけ。
著者:原田マハ
定価:1,470円(税込み)
(有隣堂ランドマークプラザ店 大嶋慶子)
売れ筋の本からマニアックな専門書まで、本のことを知り尽くしている書店員さんがオススメの本を紹介する読書日記。書評だけでなく、時には誰も知らない書店の裏話などが聞けることも!?読書好きな人必見のブログです。