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Aisakapf逢坂ユリさん <資産運用コンサルタント>
あいさか・ゆり=ニューヨーク大学卒。大手外資系金融機関を渡り歩き、資金調達から運用、外国為替カスタマー・ディーラー、債券セールスなどを経験。05年に独立・起業し、幅広く活躍。執筆・講演活動にも積極的で、07年4月よりTV・ラジオの経済・金融専門チャンネルでレギュラーコメンテーターとして出演。最新刊は『5分で人生を変える時間術~お金とツキはあとからついてくる~』(徳間書店)

 「日本資本主義の父」で、明治維新後に欧米列強の植民地支配を振り切り、実業界と社会慈善、日米友好に全精力を尽くした故・渋澤栄一氏(1840年~1931年1)は、元祖ベンチャー・キャピタリストとも呼ばれています。

 彼はエリート官僚出身ではなく、埼玉県の田園地帯で生まれ育ちながら、ハングリー精神と大きな野心を抱いていたのでしょう。日本が近代経済社会へと歩み始めた時代に、パイオニアとして経済界に次々と新しい秩序を導入し、オピニオン・リーダーとして改革を提唱し、世界の競争に立ち向かっていくためのグランド・デザインを描き、500社の企業を作っていったのです。

 強運をつかんだ生き方、考え方が100の名言として、彼の5代目子孫によって厳選され、分かりやすい言葉で解説されています。彼は、日本初の銀行「第一国立銀行」(現みずほ銀行)を設立し、33歳で頭取となって実業界に入る前に、財務省で実績を積まれたそうです。

 目標を成し遂げるためには、高い志、明確なビジョン、そして実務に基づくスキルが必要なのだと思います。壮大なビジョンであれば、当然、用意周到な計画が必要ですが、企業も個人も、どうしても目の前の問題や利益ばかりを気にする傾向がありますよね。彼の人生のリスク・マネジメントは、まさに今の時代にこそ参考にしたい知恵です。

 たとえば、「無欲は怠惰のもとである」、「順境も逆境も自分が作り出すものである」など。私は自分自身が弱気になったとき、寝る前に1ページあたり3秒ずつのスピードで、100の名言にサーッと目を通します。合計で300秒程度、つまり毎回たった5分ほどです。その寝る前の約5分で、大事な気づきが再確認できるのです。

 経営学の父、ピーター・ドラッカー氏も絶賛した彼の思想と理念は、まさに今、低迷を続ける日本の社会において、金融業界以外の方にも一読をお勧めしたい1冊です。

Photo出版社:講談社
書名:巨人・渋沢栄一の「富を築く100の教え」
著者:渋澤健
定価:1575円(税込み)

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