良くも悪くも、様々な形で注目を集め続ける「中国」という国の、報道されない最下層の人々の暮らしをまとめた、一冊。
天安門事件後、出獄し、著者自身が「低層」の一部として、様々な人々を訪ね歩き、インタビューしたことを記録し続けてきました。発禁処分をうけても、インターネットなどで発表し続け、英語訳なども発売。今回、ついに日本語訳発売になったといういきさつ。
読んでみると、目をそむけたくなるような、毎日どうやって生きているのかと疑問に思うような状況ばかりである。しかしながら、著者は、「低層」の人々の状況を描くことで、中国の近現代史の様々な局面を浮き彫りにする。
この「低層」の人々は、決して例外的な少数派ではない。十四億人近い人口の中国では、経済成長とは無縁な人々が十億人もいるのだから、むしろ「低層」こそ多数派で一般的ともとらえられる。
国には、歴史がある。しかし、記録されない歴史の中に生き、下から社会を支え続ける人々の姿にこそ、時代の真実はあるのではないだろうか。
(リブロ別府店 祐保博美)
出版社:発行・集広舎、発売・中国書店書名:中国低層訪談録著者:リャオ イウ定価:4,830円(税込み)
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