海外で日本代表のユニフォームを着て歩いていると、ブラジル代表のユニフォームを着たサポーターに、「ヘイ、ジーコ!」と声を掛けられ、選手より監督が知られている寂しさを感じた事がある。けれど、それは以前のこと。きっと今なら、声を掛けられる名前は「ナカムラ!」かもしれない。
サッカー日本代表の中心選手として、ワールドカップ予選を闘っている中村俊輔選手が書いたこの本には、中村選手が世界の第一線で闘い続けながら学んだことが書かれている。
世界で身体能力の高い相手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そのときに必須なのが、瞬時に情況判断をして正解を導く力で、それを中村俊輔選手は「察知力」と呼び、今回の書籍の題名としている。
挫折や苦境のなかで、どう自分を保ち、常に挑戦し続けることができるのか。そのプレイのむこうで何を考えているのか、この本を読む事で少しだけ知ることができます。
サッカーを愛し、現役を終えた後は指導者として、子ども達に厳しく楽しいサッカーを教えたいという真摯な姿勢は、有名人の視点ではなくプロの一選手として常に考えてきたこと。今の自分が、未来の日本サッカー界のための実験台だと言い切る中村選手から学ぶことは多く、また、惜しみない声援を送る日々です。
(リブロ別府店 祐保博美)
出版社:幻冬舎書名:察知力著者:中村俊輔定価:777円(税込み)
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