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書店員のオススメ読書日記

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Photo 2008年は「週間少年マガジン」創刊50周年の節目だった。それを記念し、『1・2の三四郎』や『What's Michael?』などのヒットを飛ばした小林まことが、久しぶりに「マガジン」に復帰し、デビュー以来の同誌での活躍をまとめてくれた。

 「マガジン」の黄金伝説としても、マンガ家になったばかりの若者のサクセスストーリーとしても十分面白いが、なによりも青春の熱といったものを感じる作品である。よく描かれることだが、マンガ家の生活の過酷さには恐れ入る。

 睡眠時間は週に8時間。20時間もものを食べずに描き続ける。そんなスケジュールになってもマンガを描いてしまう、マンガを描くことが人生の中心、そういう人たちがこの青春の主人公だ。

 しかしそんな修羅場の描写も、おなじみの迫力あるギャグのおかけで笑いに溢れている。マンガ史を彩る巨星たちが、小林マンガ独特の顔力を持って登場するのもなんとも楽しい。とりわけ「新人3バカトリオ」と名指しされる同時期デビューのマンガ家仲間の友情はこの作品の肝である。

 互いの作品中で罵りあったり、上記のようなハードスケジュールのなか何日も飲み明かしたり、正しく青春の活写といったテンションである。ひとつのことに人生をかける生き方が素直にうらやましいし、同志と呼べる友に出会えるなんて本当に美しい。

 しかし、やがて新人3バカトリオのうち一人は自殺し、一人は不摂生がたたって早死にする。マンガにかけた青春、その過程で失うものは非常に大きい。けれどこの作品はそれらの悲劇を大仰に嘆いたりしないのだ。

 だからこちらも、ただただ青春を眩しく愛おしく感じるばかりだ。青い空をバックに若い頃の彼らの姿が躍る、最後の一コマがなんとも胸にささった。馬鹿馬鹿しく美しく残酷、これが青春というものだろう!

(リブロ港北東急SC店 藤原美紗子)

出版社:講談社
書 名:青春少年マガジン1978~1983
著 者:小林まこと
定 価:980円(税込み)

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