書店員の私はまずこのタイトルがちょっと気になり、そしてそろそろやってくるであろう春を思わせる黄色い表紙が私の琴線を震わせたのです。
数ページめくってさらにびっくり。私がよく知っている広島の書店、啓文社さんが出てくるではないですか!その昔私が若い頃広島県福山本通りの啓文社さんでよく立ち読みをさせて頂きました。(残念ながら今は閉店されてしまっていますが)
啓文社さんにこんなすごい書店員さんがいらっしゃったのですねー。そのお仕事振りもすばらしいけれど大病をも乗越えられたその人生もすごい!
はたまたそんな児玉さんを支えられた会社の方々もすごい!すごいすごいの連発でもっと他の表現がないかと思うのですが、やっぱりすごいんです。
この本はそんな尾道の書店員、児玉さんのエッセイです。本屋さんはもちろん読むべし!なのですが、本当は本屋さんじゃない人にこそ読んで頂きたい1冊です。
読者の方々に素敵な本と出会ってもらう為に書店員が日夜どんな工夫努力をしているか、本屋の仕事は肉体労働で案外地味だとか、本屋好きには為になる面白いお話が満載です。
また「悪性リンパ腫」との戦いもたんたんとユーモラスに書かれていますが大変な闘病生活が伺えます。児玉さんが退院され書店業に戻られた章では思わずジーンと胸が熱くなりました。
夢中になって一気に読んでしまいましたが、一応書店員である私は反省することしきり多いに刺激を受けました。
諦めずに頑張ること、自分の仕事を好きでいる事の大切さを教えてくれました。本当にこの本と出合えて良かったです。是非是非、皆さんも読んで下さいね。
出版社:本の雑誌社書名:尾道坂道書店事件簿著者:児玉憲宗定価:1,680円(税込)
(有隣堂川崎BE店 大嶋慶子)
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