「アンチエイジング」-六、七年前から良く耳にする言葉である。
アンチとは?
「アンチ巨人」というように攻撃するという事。エイジングとは年を重ねていくこと。つまり「加齢」である。
アンチエイジングとは日本語で言えば「抗老化」「抗加齢」。
しかし、それは「時計の針を止めること」ではなく、「針を少し戻して、その歩みを遅らせること」なのです。特に、美容関係では頻繁に使われている。
いったいこのネーミングの小説で、どんな内容なのか興味をそそった。
暗黒小説から純愛小説まで幅広い作風で多数の小説を刊行した新堂冬樹の作品である。私は彼の作品をはじめて読んでみた。
滑稽で純粋な夫婦の情欲の物語。
夫婦は手段を選ばずに「老い」に抗おうとした。幼子のことも省みずに、どうしても愛を取り戻したかった妻と、たった一度の過ちを犯した夫。
隠し切れなくなった嘘がボロボロと互いに覆いつくす。
こんなことで簡単に夫婦の絆は崩壊するのだろうか。まさに現在の夫婦像かもしれない。
そこまで男は「永遠の若さ」を欲し、女は「永遠の愛」を求めるのだろうか。
なんとなく予測される内容だが、アンチエイジングの裏側がのぞけ、少し恐ろしくなった。
出版社:ポプラ社書 名:アンチエイジング著 者:価 格:1,575円(税込) (ブックスタマ 加藤美子)
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