河村常雄の劇場見聞録

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 <聞>よみうりカルチャーでは10月10日、東京・帝劇の開場100周年記念公演「細雪」で、出演女優の高橋惠子さんと賀来千香子さん、そしてプロデューサーの酒井喜一郎さんをゲスト講師に招き、観劇入門講座を開きます。高橋惠子さんにインタビューしました。

ーー7月の東京・新国立劇場「おどくみ」(青木豪脚本、宮田慶子演出)では、総菜店のおかみさん、畑中美枝をリアルに演じていました。
 「そうですか、よかった。私はわりと現代劇が少ないんですよ。作者の青木さんの実家がお惣菜屋さんだったそうで、出演者と演出家がそろってお宅に見学に行き、参考にさせていただきました」
ーー昭和から平成にかけての時代の物語でしたが。
 「そのころはまだ、長男の嫁として嫁いだ女性はお舅さんやお姑さんに仕え、商売をしていると切り盛の采配をふるう、美枝さんのような人が多かったのではないでしょうか。そのころの家族にはぶつかり合いもあったかもしれませんが、何か温かみがあったような気がします。つい20年ほど前のことなんですが。携帯電話のなかった時代ですね」
ーー美枝さんは夫の弟や母親の問題で、ついに堪忍袋の緒が切れて家出しますが、結局戻ってきます。この心境は。
 「25年近く一緒に暮らしてきたわけですし、浮気など夫の裏切りというものもなかった。ただ、親や弟の面倒を見るのが長男の役目という夫と、もっと夫婦と子供2人のことを考えてほしいという妻との間にズレがあったわけですね。でも時代が変わり、妻の考えも聞いてもらえたので戻れたと思います」
(つづく)

      ◎
これからの観劇入門講座
<現代劇公演>
日時:10月10日(月・祝)正午
会場:東京・日比谷、帝国劇場
演目:「細雪」
講師:高橋 惠子 賀来 千香子 酒井 喜一郎
受講料:会員12,000円、一般12,500円(S席代、弁当代含む)

<国立劇場歌舞伎公演> 
日時:11月8日(火)正吾
会場:東京・三宅坂、国立劇場
演目:「日本振袖始」「曽根崎心中」
講師:中村 梅玉
受講料:会員9,200円、一般9,700円(一等A席代含む)

<文楽鑑賞教室公演>
日時:12月5日(月)午前10時
会場:東京・三宅坂、国立劇場小劇場
演目:未定
講師:桐竹 勘十郎
受講料:会員4,100円、一般4,600円(チケット代含む)

問い合わせは、事業本部(℡03・3642・4301)

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 <見>歌舞伎や能楽、文楽、邦楽、舞踊、そして新劇、ミュージカルなどあらゆる分野の劇場公演の中から、「面白い!」と思ったものを紹介します。従って、褒め上げる記事ばかりです。 <聞>出来るだけ、出演者やスタッフに「面白い!」わけを聞き、紹介します。

河村 常雄

 1973年入社。水戸支局、整理部(現・編成部)の後、学生時代より歌舞伎に興味を持っていたことから芸能部(現・文化部)に移る。演劇担当、デスクを経て、専門委員。この間、文化庁芸術祭・芸術選奨の演劇部門審査委員、鶴屋南北戯曲賞選考委員などを歴任。現在、読売日本テレビ文化センター勤務。著書に「かぶき立ち見席」(演劇出版社)。

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