写旬こぼれ話

本文です
前の記事

仮囲いアート

2006年11月 5日

Karikakoi工事現場の仮囲い。できれば避けて通りたいところ。しかし、逆の発想の試みが始まっていました。

一つは、新宿駅南口。国土交通省による国道20号新宿跨線橋架け替え工事現場の仮囲いです。現在、186人のポートレートが300メートル以上にわたって並んでいます。

高さは約2.5メートル。モデルのほとんどは一般の人たちで、付近の路上や店内などで写真家の吉永マサユキ氏によって撮影されました。一般の人に混じって、写真家・森山大道、俳優の永瀬正敏さんの写真も並んでいます。

写真の写真を撮ろうとカメラを構える通行人が引きも切りません。ちなみに、モデルとしての報酬は贈呈写真のみだそうです。

もう一つは、曳舟駅前。都市再生機構による再開発工事現場の仮囲いです。大型商業施設と高層住宅ができるそうですが、こちらは、下町情緒を伝える撮り下ろしの巨大な写真と詩が並びます。工事現場にぬくもりを散りばめ、曳舟の温かさを再認識してもらおうと、写真家とフリーライターが共同で作成しました。

高さ約3メートル、幅0・5メートルの写真と詩、合計15カット。夜はライトアップの照明が電車の中からも見えるため、「気になって通勤電車を途中下車した人もいた」とか。

人が避ける工事現場から人を集める工事現場への試行錯誤。写真があるだけでその場の雰囲気が変わるって本当に不思議です。どちらの現場も、公共空間などをデザインする会社「ステュディオハンデザイン」が企画段階から関わっています。(東京・新宿区、墨田区で=竜)

前の記事

当ブログの記事へリンクを張った方はトラックバックをどうぞ。ただし、当ブログの編集スタッフによって事前に確認した後で掲載します。基準は<トラックバックに関する編集方針>をお読み下さい。

  • 仮囲いがアートに[切った貼った から]
    新聞には載らないけど、世相を感じる写真や記事が掲載されている、読売新聞写真部ブログの記事にトラバ。殺風景な工事現場が、写真などを貼ることで、マイナスイメージを転換するほどに明るく、ときには楽しい雰囲気を出せるのは素晴らしいですね。短期間だけでもそこがギャ...…続きを読む
  • 受信: 2006年11月07日 8時42分

 2006年4月から東京本社発行の夕刊社会面で始まった、写真部員が世相を切り取るフォトコラム「写旬」。紙面には掲載されなかった写真を含め、よりすぐりの作品をお見せします。取材者の胸の内や取材にまつわる裏話なども。紙面とはひと味違った「写旬」をお楽しみ下さい。

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29